うつ病でgo!タイトル

プロフィール

まるぴよの人生 幼年期編

まるぴよは3人兄弟の長男(弟と妹がいます)として大阪の病院で生まれました。
逆児だったそうです。詳しいことは聞いたことがないのですが、たぶんそうとうな難産、もしくは帝王切開だったんじゃないかと思います。

なぜなら、以前母親に聞いた話で、母体保護のためか出産から数日間は母親はまるぴよとは会えず、まるぴよは1人で新生児室にいたそうだからです。病院では夜になるとよく猫の鳴き声がして、母親は「ここは猫が多いんだなあ」と思ったそうですが、それはまるぴよの泣き声でした。
生まれてすぐに新生児室のベッドで1人ぼっちで過ごしたまるぴよ。とても心細かったんだと思います。それがまるぴよがはじめて出会った世界でした(最近知ったのですが、出産前後の赤ちゃんがうけるトラウマをバーストラウマといい、その後の人格形成に大きな影響を与えるそうです)。

やがて少し成長したまるぴよは、手がかからないとてもいい子だったそうです。すぐに弟が生まれ(1歳半違い)、しかも弟は生まれたときに軽い障害(多指症=指の数が多い)があって手術をしなければならなかったり、病弱でしょっちゅう入院していたので、まるぴよは祖父母の家に預けられました。祖父母にはやさしく接してもらった記憶がありますが、小さいながらもまるぴよには遠慮があり、心から甘えることはできませんでした。きっと本当はもっと親に甘えたかったんだろうなあ。

もう少し成長し、弟もようやく手がかからなくなったころに、今度は妹が生まれました。そのころのまるぴよの記憶に印象的なものがあります。母親が育児で大変なので、祖母が家に手伝いに来てくれたのですが、まるぴよは「醤油はここ、お皿はここだよ。」と教えて家事を手伝っていました。まだ幼稚園に入る前だったと思います。
まるぴよは、大人から見ればとても気がきいて、手がかからないとてもいい子だったと思います。だけど心の中は寂しさでいっぱいでした。だから少しでも注目を集めたくて、一生懸命手伝いました。でもそれは、逆に「まるぴよはしっかりしてるから、ほっといても大丈夫」と思われる結果になったんだと思います。

まるぴよは寂しい思いをかかえたまま成長しました。

まるぴよの父親は大企業に勤めていて、典型的な仕事人間でした。転勤も多く、まるぴよは2年間で3つの幼稚園に通いました。そのころは、まだそのときそのときで遊ぶ友達が変わる年代なので、友達と別れる寂しさを感じた記憶はありませんが、新しい幼稚園に変わるたびに、とにかくなじもうという気持ちのあらわれでしょうか、まわりと同じでないと不安を感じるようになりました。

当時、こんなエピソードがあります。
2つ目の幼稚園に転園してすぐに、保護者の前で歌や踊りを披露するお遊戯会がありました。ほかの子たちは半年以上前から練習していましたが、まるぴよは来たばかりなのでお遊戯会は見学でいいといわれていました。でも、まるぴよは強硬に参加すると言い張ってろくに練習もしていないのにお遊戯会に参加したのです。見よう見まねで下手ながらも踊りました。まわりと違っていることが耐えられなかったからです。

また、3つ目の幼稚園でも印象的な出来事を覚えています。
年長組になってから転園したその幼稚園では、毎朝園児全員がグラウンドをグルグル走るということをやっていました。まるぴよは運動が苦手だったので、毎朝のその時間がとても嫌でした。
ところが、その時間に教室で遊んでいる子も何人かいました。風邪気味だったり、ぜん息持ちだったりする子は走らなくてもよかったのです。そのことを知ったまるぴよは、ある朝、みんながグラウンドで走っているあいだ、教室に残ってその子たちと遊んでいました。ちょっと風邪気味だったので走らなくていいと思ったからです。そうするとやがて先生が来ました。そしてまるぴよだけに向かって「何で外に出ないの!」といきなり怒鳴ったのです。まるぴよはびっくりしました。まるぴよは風邪気味なのになぜ?
どうやら、保護者から連絡がない限り走らなければいけなかったようです。でもまるぴよは風邪気味だったのに・・・。まるぴよは当時すでに、親にもなかなか本心を打ち明けられない子供になっていました。風邪気味だということも、走るのが嫌だということも親に言えませんでした。その結果として、まるぴよは先生に怒鳴られ、さらに傷ついたのです。

もちろん楽しい思い出もたくさんあったと思いますが、いま思い出すエピソードは失敗したことや辛かったことばかりです。まるぴよの基礎となるべき幼年時代はこのような出来事にいろどられていました。当時描いた絵や作った工作は、もしかするとまだ実家のどこかにダンボールに入ったまま残っているかもしれません。でもまるぴよはそれを見たいとは思いません。なぜって、辛い思い出とつながっているからです。

まるぴよの人生 小学生編(前編)に続く


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